ピッツア橋本

ベイビー・ドライバーのピッツア橋本のレビュー・感想・評価

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)
4.6
DJ感覚でありとあらゆる映画と音楽の粋な小ネタをミックスさせまくったオシャレB級アクション映画。あるいはアメリカンニューシネマ的フイルムノワール。

主人公の青年ベイビーはとある事情でアウトローな人間たちの逃走用ドライバーとして暗躍している。
ベイビーには幼い頃の交通事故でずっと耳鳴りに悩まされる後遺症を凌ぐためにいつもiPodで音楽を聴きながら生活している。
そのイヤホンからくるリズムと鬱陶しい現実のテンポがリンクした時に、彼は天才的ドライビングテクニックを発揮する…
時には気に入った生活音をテープに生録音し、家に持ち帰ってクールなクラブミュージックにこっそり編集したりする…

といった主人公ベイビーのオシャレ人格と趣味性が演出に反映される事により、
本作は他の犯罪映画とは一線を画すオリジナリティーとクールさを表現しているといえる。


それは単に長編ミュージッククリップという雰囲気ではなく、耳と目が気持ちよくスイッチングする新しい映像体験を与えてくれる。

もちろんアクション映画としても『ホットファズ』『ショーンオブザデッド』のエドガーライト監督なだけあってずっと飽きずに秀逸。面白カッコイイ。

しかも作中に出てくる音楽アイテムへの知識があればある分だけ、本作のクールでアツいこだわりがグッと入ってくる仕上がりになっている。

サントラがめちゃくちゃ欲しくなる映画。
ピッツア橋本

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