このレビューはネタバレを含みます
バービーが住む「バービーランド」と現実の世界を行き来するメタな構造で、過去発売された商品イジりやメタな笑いをかなり細部にまで散りばめていて冒頭から笑いながら見てた。バービーとの接点がまるでないものだから「過去の商品の知識があればめちゃくちゃ面白いんだろうな…」と思う。バグったおもちゃが面白すぎる。
それに、バービーランドは見たことのない世界観なので、おー！と驚いたし楽しかった。ただ、情報量なのか、言葉で全て言ってしまうからなのか、メリハリなのか。とにかく途中から疲れてしまった。味付けの濃い料理を食べて、結構早い段階で満足しちゃいました、という気分が近い。それか、単純にコンディションがよくなかったのかもしれない。
たとえば、バービーが現実世界に行くと、今まで持っていた自信が崩れてしまったり。現実世界の男性社会の問題に直面したり。ケンダムランド化したバービーランドで、バービーが洗脳されて何らかの役割を押し付けられていて、世界を取り戻そうと立ち上がったり。と、作中語られることはさまざまな現実に寄り添い、立ち向かう物語になっていて良かった。「フェミニズム」からさらにもう一歩踏み込んだ内容になっているところも、多面的で良い。
