ネオニダス

バービーのネオニダスのネタバレレビュー・内容・結末

バービー(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

なんかすごい狂った映画やな、思想強すぎてびっくりした。フェミニズム的な話かと思いきや、結末に度肝抜かれたんですよ。
バービーが、バービーランドを出て人間として生きていくことを決めて人間界に行って最初にやることが「婦人科の検診」やで、これここにねじ込んでくるのものすごく意味深やと思うんよな、単純に見れば、人形から人間になったメタファーやと思うんやけど、それなら作中言及されてた「かかと」を持ってきて靴を買うとかそんな感じでも良かったやろうに。散々男社会だとか女性の活躍だとか言ってて最後の最後で「ザ・女性そのもの!」みたいなことを笑顔で持って来るのが狂気じみてるというか。これ、結局「女性は女性性から逃れられない」という諦観を込めたアンチフェミニズム的な映画なんじゃないかと思うんですよ。そう考えると前半の女社会!男社会!とかいうドタバタも全部そのための茶番に見えてきて…ある意味ホラーですよ

全然関係ない話①
劇中、バービーが「私にはもう魅力がない」的なこと言った時「マーゴットロビーが言っても説得力は無い」みたいなナレーションが急に入ってきて、すごい笑ってしまった。その瞬間だけノリがちびまる子ちゃんのキートン山田なんよ

全然関係ない話②
これとオッペンハイマーを組み合わせたバーベンハイマーのミーム、まあやってる事としては「若おかみは小学生!でも実はヴェノム」と同じなんよな。あまりに不謹慎度が高すぎるってだけで。ただ、だからこそ不謹慎なネタでもやってしまうメリケン共の人間レベルが低いということに変わりはないのですがね。まあでも、そういうギャップが面白いってのは人間皆そうなんかもしれへんな。俺らだって筋骨隆々になったアンパンマンやドラえもんとか、グロいサザエさんでゲラゲラ笑ってたような時期があったしな…