3時間半という稀に見る長丁場ながら、今日のギャング映画の礎を築いた伝説の男たち、ロバート・デニーロ、ジョー・ペシ、ハーヴェイ・カイテル、そしてアル・パチーノの奇跡のような競演に興奮を禁じ得ない。
スコセッシの新作が自宅に居ながらにして鑑賞できるなんて、なんという時代だろう。
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アル・パチーノが演じるジミー・ホッファという、日本人には全く馴染みのない実在した人物。その側近にしてヒットマンであったデニーロ演じるフランクの告白という形で物語は進んでいく。
ホッファという男、調べれば調べるほどに魅力的で、悪徳で豪胆で、そして謎が深い。米国におけるトラック流通の重要性を思い知らされると共に、移民、マフィア、合衆国大統領までも巻き込んだ権力闘争。
ホッファの末路に関しては諸説あり、40年以上経った現在でも遺体は見つかっていないそう…。
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年齢を演じ分けるデニーロの憂いを帯びた表情、アル・パチーノの何をしでかすか分からない怖さ、ジョー・ペシの不穏な暗躍、スコセッシ監督の軽快にして重厚な語り口はいささかも衰えず、まさしく映画としての“格”が圧倒的。
