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パージ:大統領令のRのネタバレレビュー・内容・結末

パージ:大統領令(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

自宅で友人1人と。

2017年の「パージ」シリーズ3作目。

監督は「ニューヨーク、狼たちの野望」のジェームズ・デモナコ。

話は極右政権NFFAが支配するアメリカ。「パージ」反発派のローン議員(エリザベス・ミッチェル「ワイルド・バレット」)の台頭により賛成派と反対派に分かれていた。訪れるパージの夜、NFFAの暗殺計画から議員を守るため、警護についたレオ(「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」)だったが、裏切りにより混沌に満ちたワシントンに放り出されてしまう。果たして2人の運命は!?というもの。

プライムにて鑑賞。

「パージ」シリーズはいつもの友人が借りてきてくれて、2作目「パージ アナーキー」のみ鑑賞済み。

なぜ2作目からかというと2作目の方が圧倒的に面白いらしいかららしい。

なので、1作目はまだ観てません。

ちなみに、観たのが、随分前なので内容はあまり覚えてないんだけど、確かに面白かった記憶が…。

ただ、今回3作目を観るにあたり、良かった点として、2作目の主人公レオが今作でも続投している点。あぁ、この人見たなぁと思ったら、やっぱりそうだった(同一人物設定かどうかは不明)。

今作では「パージ」政策は更に社会問題に発展して、政党も対立し、激化していることが冒頭の説明でわかる。

どうやら、黒幕らしいNFFAが多数派な中、過去パージによって、家族を殺されたローン上院議員が反旗を翻し、「パージなき世界」を提唱しようとする姿は、よくわかんないけど、現実のアメリカの社会問題とオーバーラップしているような気がする笑

まぁ、そこら辺の社会派な話運びはほどほどに、テンポよく人物関係を描いた後、遂に今作でも悪夢のパージの夜が幕を開ける。

よく覚えていないから、比較にはならないけど、今作のパージはかなり残虐な部分が目立つ。

庶民側の主要キャラ、レイニー(ベティ・ガブリエル)が護送車で町に繰り出すシーンで、どっから用意したのかギロチンで首チョンパされてる人がいたり、マッドマックスよろしくボンネットにくくりつけられ、泣け叫ぶ人を乗せて、パージお馴染みの不気味なマスクをつけたサイコどもが跋扈していたり、情緒不安定なマダムが旦那らしき人物を燃して、歌を歌っていたりと、まさに地獄絵図。

そんな町に主人公レオとローン上院議員は放り出されるわけだから堪らない!!

NFFAの追っ手に加えて、町中の奴ら全員敵状態の中で、今時っぽくドローンによる追撃にあったり、パッケージにも出ていたワシントンや自由の女神に似せたクレイジーなマスク集団にリンチにあったりとスリルの連続で飽きない。

それに加えて、今作は前作以上にエッジの効いたショットが盛りだくさんでクソ生意気なJK集団(こいつらも実に面構えからしてクレイジーで実にイイ)に追い込まれてピンチになった際に前述のレイニーが護送車で突っ込むシーンなどかなり攻めてる感じがして、カッコいい!!

その最たるものが、終盤での教会突撃シーン。

遂にNFFAの追っ手に囚われ、ローン議員が公開処刑の憂き目に遭いそうになり、あわや終わりかと思われたその時、レオをはじめとした反乱軍が攻め込むんだけど、それまで高みの見物で自分が死ぬとは露ほども思ってない富裕層の連中をぶっ倒す流れはカタルシスと爽快感に溢れていて、非常に良かった。

話の過激さに比例して、意外と味方に人死が少ない点は心もとないが、それでも前半で丁寧に人物描写を描いたおかげで、あいつが犠牲になっちゃうシーンはグッときたなぁ。

なんだかんだ、ハッピーエンド的な終わりを迎える点も非常に後味が良く、このシリーズ3作目も概ね成功の部類に入ると言っていいんじゃないだろうか?面白かった!

どうやら、同監督による「パージ」誕生の前日譚を製作予定ということで、このフランチャイズはどうやらまだまだ終わりそうもないので、楽しみ。

このままバイオレンス度を保ったまま、突っ走ってほしいと祈るばかりだ。
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