ゆめちん

あなたの旅立ち、綴りますのゆめちんのネタバレレビュー・内容・結末

あなたの旅立ち、綴ります(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

あなたの旅立ち、綴ります (The Last Word)

世代も生き方も違うアン(アマンダ・セイフライド)とハリエット(シャーリー・マクレーン)が、ハリエット自身の訃報記事の依頼をきっかけに、孤児院の少女ブレンダも加わってストーリーが展開していきます。

最初は衝突を繰り返しますが、少しずつアンのハリエットへの想いが変化していき、アンも人知れず悩みを抱える中で、その自身の変化から未来を開いて行くシーンが丁寧に描かれています。

ハリエットは嫌われ者に描かれていますが、観ていて魅力的に感じたのは、シャーリー・マクレーンの奥行きのある演技とキュートな笑顔のせいでしょう😄😄

DJのシーンでブースの外にいるアンと男性の表情だけをガラス越しに眺めながら、二人の惹かれ合う気持ちを察し微笑むシーンは本当にキュートで、さらにその二人に魔法をかけるようにレコードを選んで曲を流すのですがもう絶妙過ぎて、ただただ脱帽です。アンも多彩な表情を随所に魅せ、この映画の名シーンを作り上げます。

アンがハリエットの死に気づいた時、近寄るでもなく、遠目にブレンダを抱き寄せて、静かに死を受け入れるシーンは観ていて何とも言えない気持ちになりました。

最後にアンがハリエットの訃報を読み上げますが、彼女自身のハリエットへの気持ちを飾る事なく表現し、最高の訃報に仕上げるシーンは鳥肌が立つ位素晴らしいものでした。

まさしく"いい1日ではなく、意味のある1日を"の大切さを感じさせてくれる映画でした。
ゆめちん

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