emily

ルームのemilyのレビュー・感想・評価

ルーム(2015年製作の映画)
3.6
17の時から監禁され、一児の母になったママ。ジャックも5歳の誕生日を迎え、今いる部屋の外には広いリアルな世界があることを伝え息子の脱出を試みる。脱出に成功し、新しい世界に順応していくジャックにまた心病んだママは助けられて。。

物語は監禁部屋から脱出し、世界に順応しながら母と息子が成長していくハートフルなドラマになっている。

子供の順応は早く、表情も男の子になっていくのは見事。それに引き換えママはなかなか順応できない。悲劇のヒロインのはずが思わぬ所で攻められたり、父親の冷たい対応にも苦難する。

はじまりはサスペンスなのに、それにしては展開が早かったり矛盾や、疑問が生じる。拉致監禁はあくまで物語の中心ではない。かなり強引な部分はあるが、親子の愛の物語、そうして観客にきちんと、メッセージを残す。

全体を通してとにかく泣かせる演出に、まんまと乗ってしまって涙が止まらなかった。こうゆう作品はどっぷり浸かって泣きじゃくるのが、1番だろう。

誰だって慣れた世界は安心で、知らない世界は怖い。一歩踏み出せばそこには知らない新しい世界がいつでもある。

慣れは怖い。
いつだって、何歳になっても、新しい世界を見ていたい。そこに、何かがあるかないか、踏み出してみないとわからない。
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