皮肉が効いてるコメディー!!
そして、芯をついてくるのも素晴らしい!!
まず、現代にヒトラーが現れたら?というトンデモ設定について。
これが良い!!
というのも、これ以外にもトンデモ設定を追加した瞬間に萎えてたはずなんです。
例えば、ムッソリーニも現代に現れて〜とか。
ありえない設定は1つだけ!
この約束を守っていたので、純粋に作品に入り込めました。
モノマネ芸人だと周りが思う中で、本人だけは至ってまとも。
TV局員「ユダヤ人を笑いにしないって誓える?」
ヒトラー「当然。笑い事ではない」
この食い違い感!!
こうやって文字にすると、アンジャッシュのネタみたいですが笑
やっぱり、この真面目にやってるけど観客は笑ってしまう。これがコメディーですよ!
さて、蘇ったヒトラーはネットやテレビで人気を博していきます。
ここが良い!
ヒトラーをただの大量虐殺者として見ていないのです。
確かに、ヒトラーは歴史に名を残す大量虐殺者なんですが。
演説の巧さや、大衆の心を掴む力は、やっぱり凄いんだと。
改めて感じさせられる。
そして、これが恐怖の始まり。
また、ヒトラーに先導されてしまうのではないか?という緊迫感が出始めます。
ラスト。
唯一、ヒトラー本人だと気付いた男は・・・。
ここからは劇場で!!!
結論。
ヒトラーは国民に選挙で選ばれた大量虐殺者だということを忘れてはいけないんです。
彼だけが悪いのか?
違うだろ!
自分達が選挙で選んだんだろ!
という民主主義の根幹を見つめ直させてくれます。
今作ではヒトラーという大量虐殺者の象徴であり世界的に悪人とされている人物を蘇られせた。
じゃあ現実で、ヒトラーではなく普通の人だったら?
演説が上手く、国民の心を掴む大量虐殺者がまた出てくるかもしれない。
このように、ポピュリズムの怖さも描き出しているように思えた。
笑えるのに政治的。
ラストのオチも個人的には好き。
変にハッピーエンドのようにしないのが良かった。
かなり、好きな作品!!
冒頭の食事シーンなど、若干無駄じゃね?と思うところもあったのは事実。
見て損は無いはず!
是非、劇場で。