インド映画262本目。IFFJ2016にて鑑賞。
映画の作りは普通の娯楽映画で、愛国映画ということでインドでは大ヒットしました。映画としては普通に面白い以下でも以上でもありません。とはいえ、アメリカのアカデミー賞受賞作の『アルゴ』なんかは軽く超える面白さでした。
そして、内容的にもなるほど、と思うことがたくさんありました。
湾岸戦争時クエートで働いているた一般のインド人たちを率いてただの商人がいろいろ工夫しつつ脱出するわけですが、クエートに対してもイラクに対してもインドが中立を守っていたことで、イラク占領下のクェート国内を移動して脱出するということが可能だったわけですね。
この辺は日本との大きな違いで、日本の場合は予てから実績の大きかった出光興産の社員以外はイラクとクエートに住んでいた人たちは人質として人間の盾にされたわけです。
湾岸戦争は明らかな侵略戦争ですので、致し方ないのですが、その後のアメリカのイラク派兵の時など、もっと別の立場が取れたのではないかとふと思ったりしました。
『海難1890』みたいな日本の愛国映画を観た後でしたので、なおさらいろいろなことが気になりました。
国や国連があえて手を出さないことで救われる命があるというのは目からウロコでした。
(全方位外交は大事 2018/5/29記)