NEWおっさん

無限の住人のNEWおっさんのレビュー・感想・評価

無限の住人(2017年製作の映画)
2.0
「ストーリーは二の次の無双時代劇。」

同名時代劇漫画をSMAP解散後の木村拓哉を主役に据えて実写化。監督はここ数作不発ばかりな三池崇史。

最初から最後までストーリーは二の次じゃいってメッセージを発しているのかって言うほどただひたすら斬って斬って斬りまくるだけ。そこに守る存在のぼっちの少女を華を添えて申し訳程度にキムタクと少女の友情シーンを入れておけばいいだろ的な作り。そこに三池監督お得意のグロをバシバシ入れてハイ一丁的な出来上がり。

まあストーリーは勢い任せの作品も少なくないから良しとしよう。しかしキャラに対するバックボーンの描写が少なすぎるのはどうか。例えば、序盤で出てきた北村一輝演じる敵が何故凜の母親の頭が乗せていたのか、原作やアニメを見ないと全くピンと来ない。理由も語られずそのまま殺られて終了。戸田恵梨香演じる乙橘槇絵に至ってはキャラすらもブレブレで急に改心したりする唐突振りに笑いすら込み上げる。スリットから見える生足には興奮したけど。

無双のシーンが何回もあるせいで、後半は非常にマンネリ感が出てきて飽きてくるのも難。とにかく無双シーンが長い。ゲームのザコ敵が機械のように死んでいく様を延々と見せられてる感じ。

とまあ文句は多くなったけど、序盤の無双シーンなどはアドレナリン出てきたコトは確かだし、近年の三池作品の中ではまだマシなんじゃないかな。事前の不安よりかは全然見れるレベルだった。あくまで最近のよりかはなんで過度な期待は禁物。