Dachiko

ハンガー・ゲームのDachikoのレビュー・感想・評価

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)
3.0
初めて見た、人が殺し合い生存競争するサバイバル映画は『バトル・ロワイアル』である。それ以来サバイバル映画において、その作風が基準になり、まさに最初にして最強であったので、あまりこの手の映画は見ていなかった。

そして今回の『ハンガーゲーム』。正直いつの間にか目が離せなくなっていて驚いた。『バトル・ロワイアル』が殺し合いを通して、人間の悪の部分に焦点を当て切って殺伐としたリアリティを描いていたのに対して、今作は殺し合いというのは物語の段階にすぎず、ファンタジー要素に焦点を当てていたように思う。

鑑賞前は、そのファンタジー感が滲み出ていて、ご都合主義のハッピーエンドになるのだろうなと思い見るのをためらっていた。が、完全に食わず嫌いだった。

実際、この『ハンガーゲーム』はSFファンタジーに近い雰囲気であるし、ご都合主義は確かにあった。しかし、先に述べた通り、殺し合いというのがこの物語の段階にすぎず、物語の主は、圧政を強いる政府から自由を得ようとする人々の歴史であることに気付いた時に一気にワクワクしてしまい、この先の展開が気になってしょうがなくなってしまった。

さっそく次作を借りてこようと思う。