ごてふ

メッセージのごてふのレビュー・感想・評価

メッセージ(2016年製作の映画)
4.4
T-JOY SEIBU 大泉にて。9:00上映開始ともなれば観客は単身の年寄中心。3割程度の入り。原作小説あるそうだが未読。21世紀の≪未知との遭遇≫。進歩した人類は異星人と意思疎通(表義文字を翻訳)できるまでになっている。さてその目的は?という惑星間の大きな思惑から、宇宙船への各国対応の混乱、そして夫婦・親子という最小にして親密な関係まで、総てに於いてコミュニケーションが重要なキーワードになっている。終盤のクライマックスでは時間軸を使った一応の謎解きあり、間歇的に挿入されていたモンタージュが繋がる。ヒロインの亡き愛娘への思慕と併せて名伏し難い感銘を受けた。喜怒哀楽以外で涙腺が緩んだのは久し振りである。打楽器を多用したサウンドトラックが秀逸。終映後には心中に深い余韻、そして我々が想像力で埋める余白もまた残る。名作誕生である。
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