ごてふ

hisのごてふのレビュー・感想・評価

his(2020年製作の映画)
3.5
池袋シネマ・ロサにて。平日夜の部。場内は妙齢な女性が30名ほどで男性客はほとんどいない。LGBT(最近はこれにQが付くそうな)モノもひとつのジャンルを確立している。深夜枠のとはいえ人気二枚目俳優がゲイ役に扮して同棲のパートナーに手料理を作って食べさせるTVドラマで視聴率がとれるのだから世間の許容度もあがっている。主演男優はもちろん熱演していた。L・ディカプリオやH・レジャーもキャリヤで同じ難役に挑んで一皮むけておりました。地味な作風ながらコンスタンに作品をつくり続けている今泉監督はケレンを抑制した演出家だと思ふ。過去作と違い何故か奇妙な違和感を感じつつスクリーンを見上げていたのだが、その理由は生理的な役者の好き嫌いや間合い≪テンポ/リズム≫に起因するもので当方の問題だろう。映画である以上、予定調和(ハッピーエンド)や、ある種のあざとさも致し方ない。エンドロールを見てシナリオが監督自身でなかったことに気が付いた。失礼ながらこの監督は、自身のシナリオでその技量が発揮できるタイプであると思ふ。
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