継

ぼくのエリ 200歳の少女の継のレビュー・感想・評価

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
4.0
降り積もる雪が音を吸収し “しん” と染み入る様な冷気に包まれた、ストックホルム郊外。
学校で執拗なイジメを受けている少年オスカーは、夜の中庭でひとり遊んでいたある日、見知らぬ子に出会う。
蒼白なその子はエリと名乗り、孤独な二人は自然に惹かれ合っていく。

'08年, スウェーデン製.
'04年の小説『MORSE -モールス-』を原作者自らが脚色した吸血鬼映画で、原題は「正しき者を招き入れよ」という意味。

映画化に際して、キャラの修整や小児性愛、残虐な描写を削る等の大幅な改変が施されています。
オスカーがブタと呼ばれるのは原作の彼が太っているからですが、本作やリメイク版で好印象を受けた方は原作を読まない方がきっと良いです(^-^;。

本作は、日本版では映画にモザイクが入り、ソフトは修正加工されるという改悪がなされ、追い討ちをかける様な邦題によって「一本の深い傷」を完全に抹殺してしまいました。これは、本来あったはずの解釈の幅を狭めてしまう、作り手の意志を蔑ろにする行為です。

オスカーが被る陰湿なイジメ、エリが生きる為にする残虐な行為... 陰鬱で残酷な描写が多く、加えて上述の改悪。

それでも全体を通して感じるのは、美しさ。
歪(いびつ)で、屈折した、継ぎ接ぎだらけの美しさ。

弦楽器を一音だけ “ギャンッ!” と鳴らす効果音が強烈な印象を残します。

「小さな恋のメロディ」を連想したクライマックス、
モールス信号は <ライトなキス、チュッ!(^з^)-☆> という意味だそうです。