日本の「ゴジラ」シリーズをクモンガのような操演(あやつり人形)でなく、エビラのような着ぐるみでなく、最先端のCGで作ったらどうなるのか、それをハリウッドが実現した映画だった。
ともかく巨大「怪獣」バトルは盛り上がる。理屈抜き。
なぜ巨大生物が存在するのかとか、それが判明したあとの世界はどうなるのかとか、そんなことはどうでもいい。
ヒロインはジャングルを進むのにタンクトップだし、もう細かいことどころか、疑問は持ってもいけない。
キングコングは巨神であり、王者なのだ。この作品では。
そして、サミュエル=L=ジャクソンは悪い!『ジャンゴ』でも『ミス・ペレグレン〜』に『キングスマン』でも、ここでも悪い。
好感を持ってもらおうという感が、ひとかけらもない演技がすばらしい。
彼が、なんでも武力で解決しようとする「アメリカ」の比喩だと解釈したり考えてもいけない。
それにしても、この映画でも、アジアンの出演者が増え、中国マーケットを意識していることがよくわかる。次作も当然、そうなのだろう。