Lalalily

ガタカのLalalilyのネタバレレビュー・内容・結末

ガタカ(1997年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

遺伝子の優劣が全ての世界で、遺伝子レベルとしては圧倒的に適正が低いと判断されるヴィンセント。
そのため、遺伝子操作をされて生まれてきた弟とは、常に実力の差があり、出来ないというレッテルを家族に貼られ生きていく。
常に弟と競っても負けていたヴィンセントが、弟に初めて競り勝ったあの一回の出来事を機に、家族からも離れ、遺伝子と、自分自身と向き合っていく。

終始、追われる切迫感があり、心穏やかには見れないが、ヴィンセントを必要以上に追いかけてくる警察の存在が何者かが分かる瞬間の驚きと、
宇宙船に乗る最後の最後で、検査基準を変えられ、全てから逃げられなくなった時に、「今後の参考にする」と言って、見逃してくれる検査官の存在。

想像を超える展開に、感嘆の声が出た。

最後の検査官のように、機械や人工知能ではなく人間がいる限り、私たちには希望があるのだと感じる終わり方だった。

遺伝子は確かに、最高傑作を生み出す可能性はある。
ただ、どんなに与えられた才能も、それを生かす努力をしない限り、私たちは何者にもなれないのかもしれない。
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