KenichiAkagawa

ガタカのKenichiAkagawaのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
4.8
 最近「ドローン・オブ・ザ・ウォー」が気になってるのですが、それがなんと「ガタカ」と同じ監督の作品ということで「ガタカ」が無性に見たくなって平日なのに観賞しました。自分、この作品が大好きでもう20回以上は見てます(笑) ちなみに、近いところでは「TIME」という作品が同じ監督の作品にあり、どことなく通じる部分があります。

 舞台はそう遠くない未来で、遺伝子操作により欠点を排除した子供が作れる時代。生まれた時点で病気発症率や寿命などが把握できてしまう。この時代の差別は肌の色ではなく遺伝子レベル。主人公ヴィンセントは、遺伝子操作のない自然出産で生まれ、心臓に疾患があり寿命は30歳と判定されます。小さい頃から宇宙に興味を持ち、宇宙飛行士になるのが夢なのですが、遺伝子検査でその夢は断たれてしまう。が・・・

 これ以上はネタバレになるので省略しますが、この映画、全体的に暗く静かな展開で派手さが全くありません。「スタイリッシュ・SFサスペンス」と謳ってるだけあって、全体的にスタイリッシュな印象は受けます。その中で淡々とストーリーが展開するのですが、非常にメッセージ性の高い作品です。一言で表すと「人間の限界を遺伝子なんかで決めつけるな!」でしょう。そう、これは可能性を訴えた物語なんです。

 日本では1998年に公開された10年以上前の作品なので、今考えるとキャストも豪華!イーサン・ホークにジュード・ロー、ユマ・サーマンと、今だとギャラも高く結構な製作費になると思います。自分はこの作品でイーサンとローの存在を知りましたが、そこから彼らが活躍していいったような印象を持ってます。

 派手さはない作品ですが、最後にじわじわと感動がこみあげてくる作品です。特に身分鑑定をする医師が非常にいい味を出してます。映画を集中して見ることができる映画慣れしてる方には、是非見てもらいたいおすすめ作品です。
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