カッシー

ハードコアのカッシーのレビュー・感想・評価

ハードコア(2015年製作の映画)
3.5
劇場で観なくて良かった笑
これは間違いなく酔ってましたね。
Netflixで配信されていてスマホのちっちゃい画面&イヤホンで観れたのが逆に没入度UPで良かった。遠目にスマホを置いて画面酔い対策👍

公開時かなり話題になった全編主人公視点の映画。普通に考えてそんな映画作れるわけないでしょ。
だからこれを一本の映画として成立させたガッツとアイデアに拍手。企画オチで終わりかねないこんな映画を最後まで作ったのがすごい。
ラスト、"Don’t stop me now"に合わせてアドレナリン注入!→ありとあらゆる酷い死に方をPOVで見せられていくシーンは圧巻。思わず笑ってしまいました。ディテールに悪趣味なこだわり満載。シャールト・コプリーの七変化も面白い。

ただ、映画というのはストーリーを紡いでいくことで面白いと感じさせるものなんだなぁと改めて実感させられた一本にもなりました。やはり画面から受ける情報量の多さ故にストーリーはかなり単調に。非常にビデオゲーム的な物語を一切操作できないプレーヤーとして見せられている感がとても強いのも事実。
また、カットのタイミングや場面の繋ぎ方もかなり気を使っている分、画面揺れなど実際の視界との差異が気になってしまうシーンも多かったです。

今作が微妙に感じた方はイルヤ・ナイシュラー監督が手がけたBiting Elbowsの"Bad Motherfuckers"という曲のミュージックビデオをぜひご覧ください。今作の原型/原案と言えるPOVで展開されるバイオレントアクション短編になっています。このくらいがちょうどいい。

とはいえ90分全編主人公視点の作品という超実験的な挑戦に挑んだ心意気はやっぱり評価したい。今後こういう映画が作られてほしいとかそういうことではなくこの作品だけが持つ特別な魅力として今後も多くの方に体感していただきたい一本です。

ヘイリー・ベネットがエッロい。もっとイチャつきたかった。
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