ごてふ

ビニー/信じる男のごてふのレビュー・感想・評価

ビニー/信じる男(2015年製作の映画)
3.5
イオンシネマ板橋にて。9:15開始の初回を鑑賞。公開二日目。中高年の単身者・御夫婦中心に観客20名前後と閑散。都下2館、全国でも17館の渋い興行。ボクシングモノは一つのジャンルとして確立されて傑作・佳作が多い。貧困や逆境から自らの拳だけを頼りに頂点を目指すストイックな主人公。まぁドラマになりやすい。本作のようにモデルがいるケースも数多あり。2階級制覇がどれほどの偉業かは何となく耳学問で知っていた。主人公のキャラクターも明快。但しガツンと胸に来るものがなかった。何故か? 最後まで引っかかったのは瀕死の重傷から意外とあっさり王座に返り咲いたこと。時間配分と語り口の問題かな。そもそも勝てたから良いものの、一歩間違えば、あの世行きか終生植物人間だし。主演男優はじめ役者は皆々好演。特にアーロン・エッカートの頭髪と腹回りには唸った。テラーとは«ラビット・ホール»で共演している。二人でデ・ニーロ・アプローチ。化けるのは女優ばかりではございませんな。低予算ながら丁寧に創り込まれた佳作ではあると思ふ。
ごてふ

ごてふ