記録
ジャン=ポール・ベルモンド傑作選21本目
南米メキシコを舞台に一人の諜報部員と協力者の女性諜報部員が悪の組織に立ち向かうが…
本作は現実と空想を織り交ぜた作品で、主人公の願望がそのまま物語となるという内容だが、本作を観た時に一番近い作品だとロベール・アンリコ監督作『ラムの大通り』に近い。
『ラムの大通り』もあの映画も現実と空想を描いた作品であるため本作はフィリップ・ド・ブロカ版『ラムの大通り』と言われるのも過言ではないだろうか…(『ラムの大通り』はウディ・アレンの『カイロの紫のバラ』の原型にもなった作品です。)。
アクション、コメディ、ロマンスと三拍子揃った作品でもあり、映画には似合わずバイオレンス描写がかなりと演出されている。本作ではベルモンドの体を張ったアクションはかなりと控えめではあるが、ベベルが一部の場面でドアから入らない設定はちゃんと描かれていた。
本作はジャン=ポール・ベルモンド傑作選で50年ぶりにリバイバルされた作品なので、劇場で鑑賞できるのはこの機会しかありません(ベルモンドの権利料が高いため次観られるのはいつになるか分かりません)。これは馬鹿馬鹿しくも面白い作品なのでオススメです!