三次元からきたブロンディ

アウシュヴィッツの生還者の三次元からきたブロンディのネタバレレビュー・内容・結末

アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

記録

アウシュヴィッツからの帰還者でもある実在のユダヤ人ボクサー ハリー・ハフトの史実に基づいた伝記映画。強制収容所に収監された彼は生き残るために他の囚人との殺し合いのボクシングをやるざるを得なくなる。

このハリー・ハフトという方がボクシングを始めったのが自分が生き残るためと別の収容所に移送された恋人を探し出すのがきっかけだった。
本作では現在と過去を行き渡りし、主人公でもあるハリー・ハフトという人物を探って行く。

現在だとカラー、過去だとモノクロの映像と交互に映像が表現されて行くが、本作を鑑賞した時に思い出したのが、『ジョニーは戦場へ行った』と似ていると感じた。
あの映画でもカラーとモノクロが交互に映し出していた演出なので、この2作が共通する事はモノクロが地獄、カラーが天国(自由)を表現しているのではないかと強く印象に残った。

H.ハフトはその強制収容所で味わった地獄は自由の身になった現在でもPTSDのトラウマを抱える。
私は戦争に生きた人間ではないが、もし自分がこの主人公の様に生き残ることが出来るのか…と想像しただけでも全然イメージが湧かなかった。

またH.ハフトを演じたベン・フォスターがデ・ニーロ アプローチみたく体型を様々に変え、これには感服した。60年代頃のハウトだとロバート・デ・ニーロが『レイジング・ブル』で演じたジェイク・ラモッタに見えてしまってい彷彿とさせる。それに加え顔が少しカーク・ダグラスにも見えなくもない。

そして驚きなのが、本作が手掛けたのが『レインマン』でオスカーを受賞したバリー・レヴィンソンなのは驚きである。
それとダニー・ディヴィートも出演されているので、ここも必見である。

本作を鑑賞するとロバート・ワイズ監督作『傷だらけの栄光』がまた観たくなった!