みや

ゲヘナのみやのネタバレレビュー・内容・結末

ゲヘナ(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

リゾートホテル建設のためにサイパン島を訪れた人々がジャングルにある洞窟に迷い込むホラー。

ジャケットの煽りが嘘くさすぎて全く期待せずに観始めたら凄く面白かった。
スペインによる植民地支配、第二次世界大戦の日本軍、サイパン島に伝わる怖い民族伝承を上手く絡めている。
日本人が監督ということもあり、日本人たちの演技や言葉も違和感がない。

「生き残るのは一人」
普通は誰もがその一人になりたいけれど、この状況下ではその一人が永久に一番の苦しみを味わうことになる。なるほどなあ。面白い。
主人公が撃たれるまで、これが最初に見つける『死んだ女性』に繋がることに気付かなかったので、そこに思い至った途端ぞわっとした。最高。
タイムリープ+αの面白さがあって楽しかった。
救いのない結末も凄く好き。

メインの登場人物5人の関係性や性格、それぞれが抱える過去の罪悪感も分かりやすい。クズが徹底的にクズ。
それぞれの過去はもっと活かせたような気がするけれど、尺の長さ的にこれくらいが丁度良いから仕方ないかな。
死体や悪霊?、ゾンビなじいちゃんたちの造形も好き。

中盤以降は日本軍が秘密基地に利用していた洞窟が舞台で、その地下施設の雰囲気が物凄くかっこいい。実物もこんな感じなのだろうか。
みや

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