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ハドソン川の奇跡のkenのレビュー・感想・評価

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
4.5
サリー機長の冷静な判断は、ハドソン川に不時着することで乗客乗員155人 全員の命を救う。着水後には最後の乗客を機外に避難させても残る乗客がいないか探し、無事に陸地まで救助されても乗客の安否確認を最優先する等、プロフェッショナルな対応に感銘した。

しかし、国家運輸安全委員会は全員を救命したにもかかわらず、機長判断を否定するシュミレーシヨン結果を準備して厳しい過失責任を追求する。自宅には帰れずホテルに留まり、妻との電話は愛する家族に心配をかけまいと配慮、機長の苦悩が読み取れる。公聴会での40年の経験に裏打ちされた力強い発言には心から拍手を送りたい。機長が素晴らしい人だと思ったシーンは、全ての乗客乗員と地上で救出作業に当たってくれた人達全員のお陰で生還できたことへの感謝の言葉だ。

エンドロールでは実在の機長夫妻、乗客乗員が語り合うシーンが映し出されるが、彼らの強い心の絆を感じる。

この物語は2009年1月15日ニューヨーク マンハッタンで起きた飛行機事故を忠実に再現した真実である。トム・ハンクスが正に適役であったことに疑いの余地はない。クリント・イーストウッド監督に素晴らしい感動をありがとうと言いたい。
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