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ブランカとギター弾きのhirogonのレビュー・感想・評価

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)
4.0
孤児として一人スラムで暮らす幼いブランカ。
まるで普通のことのように盗みを働くシーンは、生きることの意味を考えさせられます。
そんなブランカが盲目のギター弾きピーターと出会います。ブランカに対するピーターの接し方はあくまでも優しい。ピーターが稼いだチップを盗もうとした時でさえ、「明日の朝食代だけ置いて残りは持っていきなさい」と言う。
そしてブランカはピーターと二人で”お母さんを買う旅”に出ます。
二人の絆は徐々に深まっていき、物語の終盤へと進みます。

ピーターは演技をしているという感じではなく、自分の気持ちがそのまま言葉にも行動にも現れているように見えました。
ピーターは本名も”ピーター”だとのこと。まさに自然体の演技だったように思います。最後、映画を撮り終えた後の後日談が挿入されます。
エンドロールの最後の言葉。「家、それは誰かがあなたを待っている場所」さらに言えば、それは”場所”ですらなく、待ってくれている人そのものと言えるかもしれない。ブランカにとっては、ピーターが”家”になった。

P.S.)”ピーターの魂は映画とともに”
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