しょう

名探偵コナン 純黒の悪夢のしょうのネタバレレビュー・内容・結末

名探偵コナン 純黒の悪夢(2016年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

約5年ぶり3回目の鑑賞。
いつものコナンとは違い(むしろ最近の作品っぽい感はある)、キャラクター魅力と人間味を堪能する作品である。
初期のフーダニットミステリーを期待していると、あまりおもしろくはないだろう。

一番印象的なのは、クライマックスでキュラソーがクレーン車突進するシ~ン〜エンディング〜エンディング後のしっとりした見せ方である。
観覧車止まったあとに、コナンと灰原だけが喜びきれない表情、
エンディング直前の「記憶じゃない、思い出だよ。黒焦げになっちまったけど。」からの、『世界はあなたの色になる』の物悲しいイントロは、完全に泣かせに来ているのよ。

そして、ラスト、あんなに包まれるように終わったことがこれまであっただろうか。劇場版コナンのポテンシャルを見せてもらったと思う。
「もしかしたらあいつらが変えたのかもしれねえな。最後の最後に彼女の色を。」

本作品では、人気度がまだ「赤井さん>安室さん」だったのか、安室さんはあまりいいシーンがない。
爆弾解体に取り組む安室さんを横目に、赤井さんとコナンが離れるとき「どいつもこいつも」って言っているが、機密情報盗まれて取り逃がすわ、勝手に赤井さんを敵視して狩るべき相手を見誤るわ、「どいつもこいつも」も言いたいのはこっちの方である。
そういえば、エンディングの2番の序盤で赤井さんと安室さんがお互いを見るシーンがあるのだか、その時の歌詞が「どこまで歩みよっても わかりあえなかったり」であったり、直前の目暮警部と風見さんの握手のシーンと対比させてたりと、何とも憎い演出である。

冒頭のカーチェイスや囚われた安室さん&キールなとのドキドキハラハラシーンを吹き飛ばす、ラストの物悲しさ。
他のコナン作品とは一線を画す作品である。
しょう

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