tmcてむしー

何者のtmcてむしーのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
4.2
2022年42本目

ストーリー
人脈や経験を駆使して就活に挑んでいた5人の若者が、ひょんなことから一つの部屋に集まって情報交換をするようになる。
お互いの就活状況を聞いているうちに、関係性が変化していき…


恥ずかしい!とてつもない黒歴史映画。
こんなもん、意識高い系(笑)なんて言っていた人も言われていた人もダメージを負っているのでは?
朝井リョウ、思春期の痛々しいところを痛烈に表現しやがる天才だとは思っていたけども就活生まで毒牙にかけてくるとは…さすがにこの映画は死傷者が多い。
しかも監督がボーイズオンザランの三浦大輔。人のリアルや汚い部分をガッツリ描写するタイプの人達がタッグを組んで、全国のイタい人間たちを一掃します!というやつだった。殺す気か

日本の(というか日本のしか知らない)就活って、こうやって自分の人生をさらけ出して合否をつけられるっていう
明らかに精神的ダメージがデカいシステムなの怖いよな。
私は二宮がやったことを否定できない。アホすぎるし鍵かけろよとは思うけど、どこかで吐き出さないとやってられないというくらいメンタルが荒むのは本当に理解できる。
なんでコータローみたいなやつが常に上手くいってる(ように見える)んだろうな…二宮は本当にあんな環境にいたら劣等感やばいと思うよ。
って感じで登場人物に異常に入ってしまうくらいリアルだったので、見る人は覚悟を決めてみて下さい。
何者でもないことを理解して見せつけられるやつです。ぴえん。

演出は天才的。
結局のところ自己の吐露がないと一歩踏み出すハードルは高すぎる。
日本、早くメンタルヘルスの文化定着してくれ〜〜〜