フランスのジブリ映画。美しく切ない。絵がすごく綺麗で動きも滑らかで引き込まれる。
島に遭難した1人の男が出会ったのは、世にも奇妙な赤い亀。ストーリーは神話のような展開になるのだが、不思議と違和感はなく、最後まで目が離せない。セリフが一切ないのも叙事的で、神話っぽさに一役買っている。
カンヌらしい静かで美しく壮大な映画なんだけど、やっぱり何と言っても絵が素晴らしいな。
2人が草むらを歩くシーンの、スケッチブックに鉛筆で描いたようなぼんやりとした濃淡で表現するタッチ。竹やぶのシーンの、ポールペンのようなはっきりとしたタッチ。
亀はそのほかの絵と比べて、模様が細かく描かれていて、ヒレの動きもすごく細やかで存在が際立っている。何の説明もないのに、それだけで亀になにか神聖なものを感じてしまう。クオリティの高い映画だ。
どうでもいいんだけど、どれだけ挑戦してもこの監督の名前をスラスラと言えない。イニャリトゥとかコルビュジェよりむずい。