面白かったです！！
鑑賞前、海外のクリエイターが作り上げた「日本」という舞台装置に不思議な感覚を持っていましたが、折り紙や三味線といった日本特有のアイテムを物語に巧みに組み込み、日本文化をよく知る日本人（当方含む）を魅了する素敵な作品に仕上がっていると思います。
特に、侍をはじめとする古き日本を彷彿とさせられるディティールだけに限らず、家族や魂における関係性などの描き方は、西洋というよりは日本的な価値観に近しく、どことなく日本のアニメーション作品の雰囲気を感じるなど、製作者側の本気度が強く伝わってきました。
また、片目を失った少年・クボが、三味線と折り紙を使い、山の麓の村に住む人々に物語を紡ぐ物語の序盤の場面は、作品の方向性を明確に示す印象的なシーンであったと思いました。
クボの持つ不思議な力、彼が紡ぐ勇敢な侍の物語がシナリオを紐解く肝であり、製作者たちが構築した日本的な街並みの世界観、そしてストップモーションとフルCGを融合させた見事なまでの活劇は、作品の魅力を凝縮した内容でした。少々大げさな表現ですが、作中のクボのセリフ風に言えば、瞬きするのが惜しいと思わされます(汗)
監督のコメントの中に「日本へのラブレター」という素敵な言葉がありましたが、この熱い思いは伝わりました。クボのように、この物語を自分たちが伝えていかねば！！
