このところ『〜ロボとーちゃん』『〜サボテン』とヒットを更新する「クレヨンしんちゃん」は凄いというよりすさまじいものがある。
今作もいい意味で不覚にも感動した。でも心地よい。
ユメと現実、創作とリアル、悪夢とファンタジー。劇団ひとりの脚本はその狭間を行き来させ、ありきたりのネタにもならない。
押しつけがましくなく、おバカながらも、友情や親の情を語る「クレヨンしんちゃん」はマジメでないから立川談志のいう「業の肯定」である落語のように楽しい。
わかっていても、ヤラれた。
さらに子ども客が増えている。子どもに受ける映画は凄いし、そういう雰囲気の劇場で観られてよかった。