「なりたかった大人」にはなれなかった大人たちの物語。
主人公は、一度は成功するがその後は鳴かず飛ばずで妻にも愛想をつかされ逃げられたが、それでもまだ夢を諦めきれないダメ男である。
そんな主人公が「台風=アクシデント」により一夜限りの家族を再現する(現在は離婚≠家族ではない)。
一瞬ではあるが淡い期待(元に戻る)を持つが、「台風一過」のごとく台風が過ぎれば元の現実に戻る。
こんなはずではなかったのにと思い、夢を諦めないために「幸せ」をつかめない毎日をただただ過ごす・・・
「幸せは何かを諦めないと手にいれられない」と呟く主人公の母の言葉が重たい。
何かを諦めて幸せになるのか、諦めきれずに悪あがきするのか、どちらが良いのでしょうか?
たぶん、私は後者かなぁ・・・
主題歌「深呼吸」により、映画の余韻を楽しめた。
エンドロールの途中で退席する人も少なかった。
劇場で予告編を見て、どうしても観たくなって鑑賞。