真世紀

ディープ・インフェルノの真世紀のレビュー・感想・評価

ディープ・インフェルノ(2014年製作の映画)
2.6
冒頭は動画メッセージ。時折、乱れる画像では名前を名乗り、パナマの密林にいる、仲間が二人襲われた、助けをよこしてほしいと訴える青年の姿。そして、背後から響く悲鳴。

そこから二日、遡る時点からスタート。大学卒業間近な年代の冒頭の青年、恋人と共にパナマへ。仲間と合流、サーフィン、ナイトライフ、恋人とのいちゃつき、恋人同伴でない仲間も現地の女の子をナンパ。そんなリゾートに興じる姿がほぼ前半を占める(爆)。

ネットで現地情報を探してたまたま目にしたのがそう遠くない(といっても車で一時間、そこから歩いて一時間)ジャングル、現地の女の子によると綺麗な滝があると聞かされるが、もう一人の地元の若者は今は事件続きで現地の人間も立ち入らない場所だと制止にかかる。はい、チュパカブラ伝説の地なんですな。

じゃあやめといて、おとなしくサーフィンしてようかともちろん、なるはずはなく、翌日、一行は女の子を案内役に密林へ。酷い目に遭うのだった。

ロストフッテージの体裁のpovものか、正直食傷だよなと出だしは思わせるも、終盤で調子をあげてくる。一行のサバイブ、何人かがチュパカブラの餌食になる中、冒頭の映像がスマホの電波がたまたまつながった際にネットに拡散、世界の注目を浴びて現地で救援活動が動き出すという方向へ転がっていく。

前半でリゾート満喫ぶりを見せつけたのに比して、怪物の造形、犠牲者の襲われ具合、転がる他の犠牲者含めた遺体の損壊具合などは夜の密林や洞穴の暗がりの中、乏しい明かりで見せてくれず、モヤモヤ感が残る。

そして、最近Netflixで観ているアニメが「範馬刃牙」の野人戦争編なのも、バッドタイミング。小柄だが人間一人、軽々引き摺っていく膂力のチュパカブラ。されども、恐竜とタイマン張っていたのが現代に蘇生、格闘家たち総撫での野人ピクルに比べれば大した敵じゃないよな。スピンオフ作では異世界転生して無双中の烈海王対チュパカブラなんてのをついついチュパ惨敗の結果含めて想像してしまうのであった。
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