真世紀

ラスト・ドアの真世紀のレビュー・感想・評価

ラスト・ドア(2018年製作の映画)
3.2
イタリア、不法入国者の収容施設前(ちなみに前は廃墟だった施設を転用したようで、中は落書きだらけ)では差別主義者たちが抗議集会を開催。主人公エンリコはガールフレンドと共に参加していたが、あそこに不法移民がいるぜ、と通りがかりの男を皆でボコボコにしている最中、発煙筒がたかれ、そして、ふらふらと来ていたゾンビが参加者の皆さんに襲い掛かる。

エンリコは抗議していたはずの施設に助けを求めて、一人中にいれて貰えることに成功(もちろん、「自分は集会に反対するために来たんだ!」と嘘も)。表では襲われた者も襲う側に加わり、外の様子をうかがっていた一人が「あれはゾンビだ!俺は『ウォーキングZ』を全話観た」。もみ合いで噛まれた収容者をやはり収容者の一人、大学薬学部中退なシングルマザーが看護。そして、他の収容者の中にも噛まれた傷を隠している者も。

エンリコ、イタリア語が話せない収容者らと互いにカタコト英語で意を通じあわせたり、乏しい食料を分けられたり、シングルマザーの息子とサッカー交流したり。

ゾンビ、スローだけど、収容者の皆さん、対処がちょっと防備厚くして閉じ籠る程度。定番の医薬品と食料を求めての外部探索ミッションも勃発するんだけど。

ゾンビに不法移民問題を絡めるという社会派色強い作品なら、なんか色々ともっとおもしろくなりそうだけどと、もどかしい。
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