真世紀

キラー・ジーンズの真世紀のレビュー・感想・評価

キラー・ジーンズ(2020年製作の映画)
3.7
ヒロインがその日、勤めはじめたのは憧れていた、なんかユニクロと和民を足して二で割ったような意識高い系前向きだけど実情は後ろ臭さ溢れるアパレルメーカー(勤める人にオンタイム、オフタイムも自社製品の購入着用を義務付けたりとかさ)の基幹店舗。誰にでも自動でフィットする新作ジーンズの発売セールを翌日に控えて、カリスマ社長がテコ入れに来たり、ファッション動画配信のインフルエンサーを深夜に取材で招き入れたり。

そんな店舗に入荷の新製品。そのうちの一本が、まさか綿花採取中に落命した少女の怨念を宿し、人を襲うとは誰も予想だにしていなかった!

○○が人を襲う系ホラーでもトップファイブに入るキテレツ、ジーンズが人を襲う作品(個人的には寿司が人を襲う「デッド寿司」が奇想方面でベストワン)。その素材のルーツから綿花栽培がなされていた地域のカルチャーを反映。ボリウッドな曲の「ハマラ・インディア」がかかるとついつい踊っちゃう人喰いジーンズ(爆)。そのダンスシーンのメイキング風景はエンドクレジットで観られるけど、これまた味わい深い(重爆)。

児童労働やら○○フリーをうたいながら実際はゆるゆるだったりとか、社会批判的要素を程よくまぶして、さらに尺の短さも潔い良作であります。
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