叡福寺清子

スノーマン 雪闇の殺人鬼の叡福寺清子のレビュー・感想・評価

スノーマン 雪闇の殺人鬼(2017年製作の映画)
3.0
せっかく暖かくなったっていうのになんでわざわざこんな寒い風景の映画観なきゃいけないんですか.誰ですかこんな作品をチョイスしたの!まぁあたしなんですけどね.こんばんわ三遊亭呼延灼です.
というくらいに,冬のノルウェーの風景がばんばん挿入されてまして,しまいにゃあ「こんな大自然の中では人の営み,それがたとえ連続殺人であっても,なんてちっぽけな事に感じられるよね」とやけくそ気味な印象を持たれては逆効果じゃありませんかしら.警部さんは何度か泥酔してそのまま屋外で一晩すごしたようですが,よく低体温症や凍死しなかったものですね.日本人とは体のつくりが違うのでしょうか.おそロシア(いや,ロシアちゃいますって!!)
それが事件に本格的にとりくんだあたりから飲酒が止まりました.元々有能な刑事さんだった事が作中でも言及されていたので,何が原因で飲んだくれになったのか,過去は語られませんでした(確認したところハリー・ホーレ刑事を主役とした小説の7作目の映画化だそうです.そりゃ中途半端になるわな)
過去といえば,同一犯による過去の犯行が挿入されるのですが,シームレスといいますか現在と同じ描き方なのでちょっと面食らいました.こーゆーのは普通色調変えてわかりやすくするものだと思うのです.あたしだって創作落語んときと古典演るときは声の調子変えたりするんですよ.エッ?わからない??そりゃあたしが下手だからでやんすね・・・ってやっかましいわ!!!
犯人さんが犯行に用いたステンレスワイアをキュルキュル締め上げるハンドガン.あれいいですね.医療器具っぽいですけど,実際に売ってるのかしら.本作の犯人さんはあっさりと首チョンバされてましたけど,台湾・香港映画だとワイアが首にギリギリと食い込むシーンが挿入されるのではないかしら.ゴア描写でいいますと,かき氷にいちごシロップをかけるように,真っ白な雪に鮮血が飛び散るシーンをふんだんに取り入れてほしかった.なんのための真っ白な風景なんですか!って話ですよ.まったく.