シエル

聖の青春のシエルのレビュー・感想・評価

聖の青春(2016年製作の映画)
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2001年のドラマは村山聖さんが若くして亡くなるということに焦点を当てたセンチメンタルな演出だが、本作はそれとはだいぶ違った印象を受けた。

村山さんが静かに将棋に命を燃やすさまを、淡々と描いている。
対局のシーンの張り詰めた空気感、村山さんの苦しさ(病気からくるものと勝負に対するもの)がリアルに伝わってきて、見ていて息苦しくなる。

村山聖さんを「夭折した可哀想な人」ではなく、打ち込める何かに出会って命を燃やした人として描いたところがよい。タイトルにも合っていると思う。
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