シエル

バグダッド・カフェのシエルのレビュー・感想・評価

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)
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本日配信終了と知り、駆け込み視聴。

折に触れ見返す作品のうちの一つ(なのにDVDを持っていない)

窮した時に道を開くのは、素直さとオープンマインド、それから今を楽しもうとすることだというのを見せてくれる。

前半は、ブレンダがとにかく常に腹を立てていて喚き散らすので、観ていて辟易としてくる。
けど、あの気持ちもわかるんだなー。

生活の何もかもが自分にのしかかって来て(いるように思え)、家族はのん気にやりたいようにやってる。なぜ自分だけ?っていう…
ほんの少しのユーモアがあれば、自分で自分を追い込まなくて済むのに、でもその状態にはまり込むとなかなか抜け出せない。

固定してしまった関係性やマインドは、周りのよく知る誰か、つまり固定した世界の内部の者ではほぐせない。

偶然ブレンダの店にやって来たジャスミンは、自らの固定した関係性から飛び出して来た女だった。
そのジャスミンがブレンダの凝り固まったマインドをほぐし、自らも変容し、ブレンダの世界を一変させる。

本作を観ると、いつからでもどこででもやり直せるという勇気をもらえる。

劇中歌の歌詞の通り「愛があれば生きていける」、そう思わせてくれる暖かい映画。
シエル

シエル