中途半端
ヒーロー戦隊シリーズのハリウッド版。100億円ものバジェットを注ぎ込み、元の日本のシリーズなんてパチモンのZ級映画にしか見えない位に大迫力のシーンを炸裂。(ちなみに私はアバレンジャー、ギンガマン、デカレンジャー、カクレンジャー、ハリケンジャー世代)
だが…面白くなれたはずなのに、なれなかった残念な作品。
恐らく、監督の選出と全体的な作風から察するに、ティーンエイジャーをターゲット層にした映画だと思う。
最初は「マンオブスティール」みたいな始まり方をして、そのあとは「クロニクル」混じりの「ブレックファストクラブ」。
接点のない5人が集まるという点と、その後のプロットも似ていて、「ブレックファストクラブ」のヒーロー版といっても良いくらい似てる。
監督の前作「プロジェクトアルマナック」とも作風は似ていて、どう考えてもヒーロー映画というより青春映画。
ヒーローものとして見てもヒーローになるまでの過程が長くて退屈気味だし、かといって青春映画として見たら中身の薄っぺらさに頭を抱えるという中途半端な映画になってしまった。
見所はラスト30分の大戦闘。本場の特撮映画みたいで楽しい。胸熱。
シリーズが製作確定してての1作目ならまだ許容範囲だが、興収から見るに続編を作れるかが微妙なラインなので、ちょっと悲しい。
映像的には戦闘シーンはかなり良かった。その他にもディーンイズラライト監督が「プロジェクトアルマナック」の時から多用してくるスローモーションのシーンとかは迫力あり。
監督の前作プロジェクトアルマナックが個人的に最高のSF青春映画だったので、今作の出来にはかなり残念な思いでした。