シノミー

ゴッホ~最期の手紙~のシノミーのレビュー・感想・評価

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)
3.9
ゴッホの死の真相。彼の人物像を現代に蘇らせた映画という名の芸術作品。

100名以上の画家が制作に関わって全てのカットを油絵で仕上げている凄まじい作品。

未だに謎が多いゴッホの死。
なぜ現代で知らぬ者はいない芸術家が自殺してしまったのか。
ゴッホについては中学校の美術の時間で勉強したぐらいの知識しかなかった。
タンギー爺さんとか向日葵とか有名な画しか知らなかったけど、こんな人生を歩んできたのかと知った。

決して豊かではなく、孤独や葛藤と戦いながら絵を描いていた。
生前に売れた絵は一枚だけ。
弟のテオがずっと支えていたのだ。
28歳からその道を歩み始め、数年で才能を開花させた。

評価されたのは亡くなってから随分と時間が経ってからだというのが悲しい。
色んな人がゴッホの亡くなる直前までに関わっており、噂から事実まで語られている。
ゴッホの心の内までは分からないが、ほぼそれに近いであろう真実まで描写されている。半分ミステリーだ。
最後のカット、生きているうちに遠くの星に手は届かない。死んでからあの遠い空に向かってゆくのだという意味を込めたシーンが沁みました。
シノミー

シノミー