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マザーズ・デイのemilyのレビュー・感想・評価

マザーズ・デイ(2016年製作の映画)
3.4
 離婚してシングルマザーになったサンディは、元夫が若い女と再婚したことにショック。一方インド人と結婚して子供まで居ることを親に隠していたジェシーは両親が訪ねてきて大慌て。テレビショッピングに出演しているカリスマ女社長は16歳の時に生んだ娘から突然の連絡がきて、彼女に会うことを決める。それぞれの思いが交差し、母の日を迎えるまでを描く群衆劇。

 キャスト勢が非常に豪華。ジュリア・ロバーツ、ジェニファー・アニストンをはじめとする華やかな俳優達が母として、女として、人として奮闘する姿を親近感のあるユーモアを織り交ぜた描写で綴り、母親の偉大さ、子供が導いてくれる壮大さを改めて感じさせる、母の日にぴったりな作品になっている。照れくさくて普段言えない「ありがとう」の代わりに母親にプレゼントするのも良いだろう。

 終始家族を切り替えながら見せるドタバタ劇であるが、陽気で、それは平和だからこそ悩んだりぶつかったりする訳で、結局すべては自分の存在の始まりに返っていく。はちゃめちゃなコメディの中に、しっかり人間らしさの絶妙な心情がしっかり詰まっていて、それは自分の母親と自然と重ねてしまう。当たり前の事が当たり前に常にそこにあるのは、やはり母が時間と労力を割いてくれていた事。気が付いていながら、習慣になってしまい感謝することさえも忘れてしまっていたことを、しっかりと思いださせてくれる。そうして母だって一人の人間で、女なのだ。当たり前なんだけど。そんな当たり前の事を自然な流れで笑いの渦の中でしっかりと再認識させてくれる。これを見ればきっと自然に母親に「ありがとう」を伝えたくなる・・
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