Ryu

美しい星のRyuのレビュー・感想・評価

美しい星(2017年製作の映画)
3.4
気象予報士の大杉重一郎は車の運転中に、突然強烈な光に遭遇する。それ以来、自分を火星人だと信じるようになった重一郎は天気予報そっちのけで地球温暖化の危機を訴える奇怪な行動に出るようになる。一方、衆議院議員の事務所で働くようになった長男 一雄は水星人、大学生の長女 暁子は金星人だと、それぞれ信じるようになる。

普段本とかは読まないし、何気に初めて三島由紀夫関連の作品に触れました。
いやはや、なんとも難しい作品でした。地球の危機を人類目線ではなく、宇宙人目線で客観的に見る。そしてその深刻さを人類に訴える。これが普通の人類の中で行われるのだから、なんだかとっつきにくくはあったのですが、滑稽ではありました。地球温暖化に対する警鐘ともとれるし、そんな警鐘をちょっと小馬鹿にしたようにもとれます。
リリー・フランキーのあの変なポーズ、なんだか真似したくなりますね(笑)。橋本愛も異様な美しさで、あんな突飛な行動するから、ホントに宇宙人みたく見えてきます。
見た目的にはおふざけ気味なんですが、中身はかなり真面目なテンションで、これまた滑稽に見えました。
コメディと哲学。ギリギリのバランスを保った状態は非常にシュールで、どんな気持ちで観たらいいのかよく分からなかったです。枠から大きく外れた不思議な作品でした。
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