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皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグのslowのレビュー・感想・評価

3.8
暗黒街の末端でマフィア相手に小銭を稼ぎ生きる中年男エンツォ。彼の身に起こる思いもよらぬ出来事。

イタリアでも放送され大人気だったという日本のロボットアニメ『鋼鉄ジーグ』への強いリスペクトを感じる作品。何でも監督がその大ファンだそうで、鼻息荒く撮影に臨んだであろう様子が目に浮かんでくる完成度だった。その意気込みは最初に日本語タイトルがバンッ!と出ることからも、うかがい知ることができる。外国の方は漢字やら平仮名にクールさを感じるようなのでそれもありなんだろう。魔法少女アニメに影響を受けた『マジカル・ガール』もそうだけど、日本文化が世界でさらなる(密かに?)盛り上がりを見せていることは、喜ばしいこと。

もし、ある日突然超人的な能力を身に付けたとしたら、果たしてそれを世のため人のために使おうなどと思うだろうか。どちらかと言うと、本作の主人公のように私利私欲のために使う人の方が多いのではないだろうか。人が英雄になるには、何かしらのきっかけが必要なのだ。
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