韓国の田舎に暮らす老夫婦の、死が2人を分かつまでの姿を捉えたドキュメンタリー。
98歳の夫、89歳の妻。
12人の子宝に恵まれながらも、6人の子供を亡くすという経験をしている。
このちょっとしたプロフィールを予告で見た時に、何て壮絶な人生を歩んできた夫婦なんだ！と素直に驚いた。
ドキュメンタリーという撮り方をした映画には極端に良い悪いを言えなくて、ただ、本編が始まって絶え間なく続く2人のじゃれあいには勿論愛しさも感じたが演出のしすぎでは？と感じてしまったのも事実。
雪合戦をしてはしゃいだり庭に咲く花をプレゼントしたり常にペアルックだったり、仲睦まじい姿はザ・韓国のカップル。
それに違和感を覚えてしまったが、多分この夫婦にとってはそれが嘘の無い日常なんだろうと徐々に気づき始めた。
何で旦那はこんなにも妻に優しいのか、何故妻はこれほど旦那に甘えることができるのか。
それは10こ程離れた年の差もあるだろうけど、2人の出会いが使用人と雇い主の娘という立場だったからだろう。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」ですよ。
カメラが日常に入り込んでくるけど、監督の存在が見事に消されていることも印象的。
あくまで第三者的な視点で静かにこの夫婦のことを見つめているので、距離感が丁度良いように思った。
手を繋いで逝けたらいいのに、なんて思わせてくれる相手に出逢えたら、それだけで人生丸儲けなんじゃないですか！！
