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オクジャ okjaのTSのレビュー・感想・評価

オクジャ okja(2017年製作の映画)
3.8
【スーパーピッグの行く末】80点
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監督:ポン・ジュノ
製作国:韓国/アメリカ
ジャンル:ドラマ
収録時間:118分
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netflixにて鑑賞。スーパーピッグという豚であるオクジャとそれを育てる少女の話。遺伝子組み換えされた食物への危機を促した社会派映画でもあると思えました。シナリオも上々であり一定の満足は得れるかと思います。

多国籍企業のミランド社は、遺伝子操作をして生み出したスーパーピッグを、チリの農場で偶然発見したことにする。26匹のスーパーピッグを各農家に10年間育ててもらい、コンペを開催するのだが。。

遺伝子組み換えは科学の進歩により出てきた技術ですか、食の安全性について疑問視されています。遺伝子組み換えで出来たスーパーピッグなんて世間に言えばバッシングを食らうことは間違いない。なのでそのあたりを上手いこと隠して10年間世間を騙し続けるミランド社。企業も富と名声を得るために必死だということです。

スーパーピッグであるオクジャ は心優しい性格であり、少女ミジャに手厚く育てられます。途中でオクジャはミランド社に連れて行かれるのですが、この過程が見ていて面白い。とある事情でオクジャは脱走するのですが、街中を突き進むシーンが新鮮で面白い。豚であることを忘れてしまうくらいのインパクト。ミジャもえげつないほど勇敢な少女であり、バスに飛び移ったりとその行動力は半端ではありません。

途中で動物愛護団体と接触するミジャ。今作はこのミランド社と動物愛護団体の対比的な描き方が印象的です。人は食べないと生きていけないですが、それで動物を殺戮していくのはどうなのかと。人類永遠の葛藤が示された気もしました。遺伝子組み換えの隠蔽は悪だとしても、豚を屠殺することは我々が普段見ないだけで日常茶飯事の出来事。一概に屠殺するのを悪とできないのです。現に我々は日常においてソーセージをパクリと食べますからね。笑

そのあたりも考えさせられる良い意味で意地悪な映画。鑑賞者に若干の罪の意識を抱かせるのですから笑 是非ご覧ください。にしても、ジェイク・ギレンホールのキャラが崩壊してて笑いました笑
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