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ヒマラヤ 地上8,000メートルの絆のmiiのレビュー・感想・評価

3.9
これも実話。
標高上位16峰を初めて制覇した人物であるオム・ホンギルと
彼の愛弟子パク・ムテクの
人情も盛り込まれた 涙なしには観られない物語。

山岳帯の仲間との日常を 笑いも織り交ぜながら
韓国映画らしい フランクな始まり。
ムテクの無邪気さが伝わってくる。
2人の関係性がしっかり描かれているから
後半の劇伴が活きてくる。

緑の中での訓練もあり
ほぼ垂直の氷の山を登るなど もちろん雪山の厳しい面もある。
「雪山と緑」「 寒と暖」「シリアスとコメディ」等
緩急が見事です。

やはりこれも 悪天候の中無理を押しての登頂から来る事故。

エベレストで遭難した者を連れて帰るのは難しく
大半は放置されるという。
この「デスゾーン」では 遭難者たちのカラフルな登山着から
「虹の谷」とも呼ばれているのだとか。
最近では温暖化により
何十年も前に命を落とした遺体があらわになっているというニュースも読んだわ。

エベレスト登山を名誉のために登るのでなく
遭難した3人を見つけて連れて帰る事。
自分の命を天秤に掛ける事なく 人のために行動する尊い物語です。

泣けました。
無念の男泣きは辛い。
けれども 熱き想いはとても伝わってきました。
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