ランドスケープ・デザイナーの実話を基にしたサクセス・ストーリーだけど、かなり古臭い少女漫画タッチ。純朴なアイルランド人メアリーが世界最高峰フラワー・ショウに挑戦、ついでにハンサムでセクシーな植物学者とイチャイチャ。
とにかく展開が行き当たりばったりだ。メアリーはデザイン画の才能はあっても実務経験なく、自然を取り戻そう！ってお題目だけ唱えてやることは場当たり的。応募要項くらいちゃんと読めよ。しかも自然保護とか砂漠緑化とか、それ自体はいいとして、いちいち言葉でアピールするのが理屈っぽいんだ。
頭でっかちなメアリー（何しろ都会に出るのに気張ったおめかしして行く）自身が人として成長する話ならまだわかる。でも熱意だけあればみんな協力してくれて、ナチュラリストはみんな善い人、都会のセレヴ＝見せかけの自然＝悪役、メアリーが咲けといえば花も咲く。なにかと単純な主人公を中心に回る不自然な世界！ご本人はこの映画化でいいんだろうか…。
たっぷりと見せるアイルランドの風景は、神秘的に美しすぎてカートゥーン・サルーンの実写版みたいで、主人公が妖精…いや一番なんだお前？とフワフワした妖精なのは植物学者の彼だった。なんだそれ？あと、お父さんどうなった。
