シネマJACKすぎうら

フラワーショウ!のシネマJACKすぎうらのレビュー・感想・評価

フラワーショウ!(2014年製作の映画)
3.8
”自然との共生”、宮崎駿のアニメとかもそうだが、こういうテーマって、どうしても胸にグッときてしまう。”贖罪”の意識と”希望”の両面を同時に刺激されるからだろうか。

この映画、冒頭の父親とのシークエンスが結構感動する。すごい素敵な話で、主人公のパーソナリティーの有り様に説得力を与えているだけでなく、観る者の心を少し揺らがせる流れになっていて、これ自体がショートショート・フィルムとして独立させても良いくらいの勢いなのだ。

オードブルが旨いと、メインもデザートもっ、と期待が膨らむが、その期待を裏切らない”いいお味”の一本かと。個人的には、チェルシー・フラワーショウの応募書類に盛り込んだ作品のコンセプトを、セルフ・ナレーションで説明するクダリが好き。ジワッと涙が。。人を魅了し集わせるのは、理屈やお金ではなく、”物語”を共有することなのだろう。

あと、アイルランド人のイギリスへの複雑かつ繊細な心情が、滲み出ていたのも印象深かった。。。もしかしたら、考え過ぎかもだけど(笑)。