あっくん

ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命のあっくんのレビュー・感想・評価

4.6
いつかレビューしたかった作品です🎶(*^^*)

🐇あらすじ
1939年、ポーランド・ワルシャワ。ヤンとアントニーナ夫妻は、ヨーロッパ最大の規模を誇るワルシャワ動物園を営んでいた。
アントニーナの日課は、毎朝園内を自転車で巡り動物たちに声をかけること。時には動物たちのお産を手伝うほど、献身的な愛を注いでいた。

しかし、その年の秋にはドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発。
動物達も殺され、動物園の存続も危うくなる中、夫のヤンから「この動物園を隠れ家にする」という驚くべき提案をされる。
人間も動物も、すべての生けるものへの深い愛情を持つアントニーナはすぐさまその言葉を受け入れた。
ヤンがゲットー(ユダヤ人の強制居住区域)に忍び込みユダヤ人たちを次々と救出し、夫のヤンが不在になることも多い中、アントニーナはひとり“隠れ家”を守り、決してひるむことなく果敢に立ち向かっていった。
この“救出活動”がドイツ兵に見つかったら、自分たちだけでなく我が子の命すら狙われてしまう。
いくつもの危険を冒しながら、いかにして300人もの命を救う事ができたのか?

🐇感想
凄い実話ですね💦(゚A゚;)ゴクリ
戦時中での動物園の状況…
ユダヤ人の残酷な仕打ちと救出…
勇気ある行動の中に葛藤する夫婦の絆…
想像絶する数年間を描いてます。

明日だって生きているかも分からないこの状況…。
バレてしまったら殺されるという恐怖…。
見ず知らずの人々の命を預かるという計り知れない重さ…。
それでも危険を犯してまで見捨てずに救おうとする姿…。
それは想像を超える勇気ある行動と信念…そして決意…。
戦争の悲惨さと残酷さ…そして命の大切さが改めて実感します。(-_-;)

私の中では覚悟して本作を拝見しました。
以前にトラウマなシーンを植え付けられたのを思い出してしまう部分があり、それが動物の殺傷シーンです。
海外ドラマレビューで満点評価だった傑作“チェルノブイリ”第4話にて、核に汚染された動物達の殺傷シーンは、4話だけが二度と観れない程のトラウマになりました。
本作も動物園の爆撃や銃殺シーンは目を背けてしまう程でした…。
また調べるとワルシャワ動物園だけでなく、日本でも猛獣の殺傷処分も戦時中に行っていた事も知って、尚辛い思いでした。
今後もこういったシーンはやっぱり苦手だと実感しますね💦

キャスト陣も良く、主役であるジェシカ・チャステインの慈愛溢れてどこかミステリアスな雰囲気ある美しい姿が良かったですが、戦争中にしては綺麗過ぎる姿は少し気になりましたね💦

※本作は脚本を通して撮影すると3時間半もの映画になってしまったみたいです💦Σ(゚Д゚)
2時間映画にしなきゃいけなかった為、1時間半を省いたそうです💦
所々で若干伝わりきれていない部分があるのを感じたのでその影響かとも思いました💦

🐇実在の人物
本作はアントニーナ・シャビンスカ(1908〜1971)とヤン・ジャビンスキ(1897〜1974)夫婦の伝記であり、他にもナチス側で動物学者のルーツ・ヘックやユダヤ人の子ども達と最後を共にした医師、児童文学作家、孤児院の院長でもあるヤヌシュ・コルチャック先生(映画化もされています)等も観られます。(コルチャック先生と子ども達のその後を調べると本当に辛かったです💦( TДT))

アントニーナ、ヤン夫婦の娘テレサさんは2021年にお亡くなりになっていますが、両親に対しては素晴らしい事を成し遂げたごく普通の一般人であり、本作の救出劇について両親からは『当然の事をしただけ。人は恐ろしい局面において、ちゃんとした姿勢を示さなければいけないんだ』と話されていたとの事。

ワルシャワ動物園は今も開園しているとの事ですが、ドイツ、ソ連軍によってワルシャワは壊滅状態に陥り市の人口は6%を切ったと知った時はゾッとしました💦( ゚д゚ )

🐇キャスト陣
監督はニキ・カーロ(クジラの島の少女、スタンドアップ、マクファーランド 栄光への疾走、ムーラン)

アントニーナ役のジェシカ・チャスティン(ヘルプ、女神の見えざる手、ゼロ・ダーク・サーティ、インターステラー、355)

アントニーナの夫ヤン役のヨハン・ヘルデンベルグ(権利への階段、アイダよ、何処へ?、ハミングバード・プロジェクト)

ルーツ・ヘック役のダニエル・ブリュール(戦場のアリア、シビル・ウォー、ラッシュ プライドと友情、コッホ先生と僕らの革命、イングロリアス・バスターズ、ラベンダーの咲く庭で)

夫婦が救った女の子ウルシュラ役のシーラ・ハース(待機作としてキャプテン・アメリカ ブレイブニューワールド(2024))
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