ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命の作品情報・感想・評価

「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」に投稿された感想・評価

sekshun

sekshunの感想・評価

4.2
ポーランドにあるワルシャワ動物園でナチス・ドイツ軍からユダヤ人を匿っていた夫婦、ジェシカ・チャステイン主演。40年代の歴史をまじまじと知れた。思ってた以上に戦時中の描写が大部分を占めてた。ラクダってあんなにダッシュするんだ。
minorufuku

minorufukuの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

第二次世界大戦中のポーランドが舞台。
ワルシャワで動物園の飼育員を夫妻は、友人を含むユダヤ人たちが次々と強制収容所送りになるところを目の当たりにする。彼らは動物園を養豚場として使い豚肉をナチスに提供する案を申し出る。しかし、その真の狙いは強制収容所から豚のエサを貰い受ける際に、ユダヤ人たちを強制収容所から連れ出し動物園で匿うことにあった…という話。実際に約300人のユダヤ人を救った夫妻の実話がもとになっている。その動物園は今も開業中とのこと。

やや淡々と語られているものの、歴史的事実を誠実に描いた人間ドラマ。死と隣り合わせのリスクを犯してユダヤ人を夫妻の勇気ある行動には素直に感動できたし、ユダヤ人の悲劇だけでなく、戦中の冬を越せないだろうとの理由から動物たちへの虐殺命令を実行するドイツ軍の姿には憤りを感じた。
この映画を複雑にしている要素として、ダニエル ブリュール演じるドイツ人動物学者のルッツの存在がある。戦前までは主人公夫妻とも親交学者があり、妻の方に友愛以上の好意を抱いているものの普通の友人同士の関係だった。しかし、ドイツがポーランドを占領してからは彼が支配者側となってしまい、ルッツも当時のドイツ同様傲慢な考え方をするようになる。そんな彼の好意をヒロインはユダヤ人救助のために半ば利用し、夫はそんな2人の関係を見て事情を理解しつつも嫉妬する。彼ら3人の関係は戦争が無ければ友人のままでいられたのかなあと、なんだか物悲しい気分になった。そんな彼を単純な悪人に描いていなかったところは良かった。
妻役の女優さんは「MAMA」というホラー映画で観た記憶があったのだが、「オデッセイ」の宇宙船のディスコミュージック好きの指揮官役だったのね。
erika

erikaの感想・評価

3.0
「杉原千畝」と同じく、第二次世界大戦下にユダヤ人を救った夫婦の実話です。

杉原千畝はドイツにとって同盟国の外交官であったため、ユダヤ人を逃がしている疑いをかけられたとしても警告ですみました。
しかし、この映画に出てくるアントニーナとヤンの夫婦はポーランドの一市民であり、状況はドイツの占領下でもあります。ユダヤ人を匿っていることが悟られれば、匿った人達諸とも射殺されてしまう...そんなリスクを背負ってでも罪のない人々の為に行動した素晴らしい方です。
困難の中にあっても正しいと思ったことのために戦う、人の意思の強さと優しさに感動しました。

ドイツ人の動物学者のヘックは夫婦の友人でしたが、ドイツがポーランドを占領すると園の支配者として登場します。
戦争は人の醜さを剥き出しにさせます。
ヘックは平時であれば、知性的で優しく動物の研究に情熱を燃やせるような人物です。
そんな人が銃を持ちユダヤ人を探し家を荒らす様は、見ていて恐ろしくも悲しかったです。
のり

のりの感想・評価

3.0
冒頭、自由に走り回る動物達、颯爽と自転車で駆け抜けるアントニーナ、お客様もカラフルなファッション、こんな日々が続くはずだったのに、、、

気になったのは、ヘックとアントニーナの関係、旦那様にも、あの男との戯れ、微妙な駆け引き、と、責められる
観てる私にもそう写ってしまう

正しいことをしたい、その思いだけなのに、自分が、嫌でたまらない、どうすればいいのか?と、気丈な彼女が泣くなんて、複雑な女心か?どう解釈しようか迷ってしまった😓

実話だけに、描いていい部分と、ダメな部分がある、そこは、微妙なだけに、さらりと流してほしかったかな。反対に
300人助けたユダヤ人は、どうして選ばれたのか?
隠れている時の閉塞感、恐怖、そして、わずかな喜び、を描いてほしかった。

映画は、誰でもが観れる、そして、理解しやすい、歴史を知る貴重な資料でもあるはずだから🤔
恐るべしノンフィクション…辛すぎて目を背けたくなる事柄が多かったのだけれど、夫妻と動物に何度も救われた…夫妻の愛と勇気、そして純真無垢な動物に乾杯。奪う人間と奪われる人間、それを救う人間、、人間はとてつもなく恐ろしいけれど、美しくもある。動物を絡めた戦争ものだったので、より一層人間の自分勝手な様相が浮き彫りになっていた気がする。だからこそ命を愛する強さを持ったアントニーナが女神のように輝いて見えた。ちなみに可愛いグランプリは、りんごを食べるカバに贈りたい、、あぁでもライオンもうさぎもみんな可愛いすぎた…
あみ

あみの感想・評価

3.8
ワルシャワ動物園行きたくなる
そうだ、人間ってこんなに強いんだった
亜莉栖

亜莉栖の感想・評価

3.8
ユダヤ人を助けた動物園の実話で、分かりやすく、まとまっていたという印象です。最後にいいお話だったと感じられました。
東西に挟まれたポーランドの時代に翻弄されていた所が描かれています。

動物園園内を走るラクダが可愛かったー。
ジェシカ・チャスティン、女神の見えざる手の時と全然イメージが違っていて驚いた。実話であることはこの作品を観なければ知らなかったと思う。 記録。
eshu

eshuの感想・評価

3.5
図書館で本を借りている。
『アウシュヴィッツの図書係』
『アウシュヴィッツの歯科医』
この2冊だ。

ユダヤの方々の生きる不条理な世界…その過酷さに絶句する。そして、彼らを助けた人達が少なからずいる事に感謝?や…単純に良かったねと言えない何かが込み上げてくる。

自分ならどうする?という疑問。

自分と同じように他人を愛せるか?迫った危険の中で最小限でいい、人間らしさを失わずにいられるか?考えてしまう。

本にも映画にもならずに、優しさを持って生きた人達に、心からの敬意を。
るる

るるの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ジェシカ・チャスティン目当てで。原題、zookeeperって、飼育係って意味なのね。

動物園内を颯爽と自転車で駆ける女、1939年、日本だと自転車に乗る女がようやく珍しくなくなった頃だっけ、ポーランドの、自転車に乗る女、含意は読み取れなかったけれども、風を切る爽快さ、活発さ、小気味良い。

動物と心を通じあわせるジェシカ・チャスティン。女神さま…!って感じ。ナウシカのようだ。象の赤子を助けるあたり、演出にあざとさを感じたけれども。溢れんばかりの胸の谷間、母性や豊穣の証、意図はわかるけれど、目のやり場に困る…楽園のイブと呼ぶ気持ちはわかる、説得力がある。けれども。

動物園と戦争。戦争努力。動物園は清算される。日本にも色々と逸話が残っているけれど。どこでもこういうことがあったし、おこりうるんだろうなと。とはいえ、映像としては『アンダーグラウンド』冒頭のインパクトに勝るものなし…と感じた。

それにしても夫婦の寝室のシーン全般、なんだか目のやり場に困ってしまった。感傷的というか悲劇的というか、あざとい演出が続いて、ちょっと気持ちが離れてしまったかな。

あの子には逃げ回るような人生を送らせたくないの、正論が、なんだか時代から浮いて聞こえたのが、うーん…

バイソンを繁殖させて300年前に絶滅したオーロックス(最後の一頭はポーランドで死んだ)を復活させるという、トンデモ科学、愛国科学に戸惑う…人種差別、民族迫害、優生思想とトンデモ科学の台頭には関係があるという話が脳裏をよぎった。気を付けよう現代人…

ユダヤ人を地下室に匿う、人狩りの時代、改めて、怖っ。警戒する手負いの獣のような少女、良い子役さんだったと思う。動物に癒される女たち。

「夜行性になるんだ」夜のピアノは安全の合図。昼のピアノは危険の合図。壁に絵を描く。

ゲットーから数人ずつ連れ出し、逃がす。

男たちからモーションかけられまくる妻に、ブチ切れる夫。
ジェシカ・チャスティン、美しすぎて、若干鑑賞のノイズになってたかも。耐える女という見た目ではなく、かといって、強気に立ち向かう役柄でもない…気丈な見た目が役柄に対してチグハグな感じ。トレードマークの口紅が派手すぎて…モデルの女性に似せてるのかしら、彼女を通して実在の人々の存在が伝わってこなかったのが辛かったな。
夫に不貞を疑われて、権力を持った男に内心逆らえない女子供の存在を訴えるあたり、現代にも通じる、ものすごく大事なことを言ってるんだけど、撮り方かな、いまいち…

そして子作り、こんな状況だからこそ、愛の確認、生きようとする意志、生命力、象の赤子のくだりでテーマというか、彼女の役割が提示されていて、予感はあったし、わかるんだけども、うーん。

酷い時代だもの、と俯瞰するような台詞に違和感を感じたり。とにかくあざとい、結論ありき、作為が見える脚本でいまいち…

灰の雪、ゲットーを燃やしてる、人や家の燃えた灰が舞い散る、狂気。

言われるがまま、ハイルヒトラー、と同調し、我慢しきれず、くたばれヒトラー、と吐き捨てる息子。子供に教え込む様子、ゾッとする。見逃してくれたけれども。バッジ、腕章。恐ろしいな。

そして膨らんだ腹、出産。娘の誕生。とってつけたような時間経過だな。直後、夫は行方不明に。怒涛の展開。

夫を探すために、身体を差し出そうとする、息子の偏向発言は父親の影響ではないのかと疑われ、怒らせて強姦されそうになる…撮り方がなあ、見ててきっつい…ああ前半で夫婦の睦まじさを見せてたのは、このシーンを際立たせるためか、とも思ってしまって、うーん…

匿っていたことがバレて、走る。間一髪で全員を馬車に乗せて、逃がす。そして追い詰められて、檻に閉じ込められる、動物のように、脚本意図はわかるが…撃たれたと思った息子がひょっこり出てきたり、なんだかな…

時間経過を示すテロップも機械的、夫も生きてた、良かったね

ちょっとなあ、題材に対して、撮り方が軽いと感じた。脚本も上っ面をなぞるような感覚だった。もっと混沌と撮ってほしかったし、原題を考えると、妻の必死にがっつり寄り添って重く撮るか、妻を讃え敬う視線で美しく撮るか、覚悟に殉じる女に溜息つきながら見たかったかな。マザーテレサのような殉教者、もしくは救世主の話として見たかった気持ち。
実話だからこそ、いろいろ難しかったんだろうけれども、実話だからこそ、もっと迫ってきてほしかった。ちょっと期待はずれ。でした。
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