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ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命のmaverickのレビュー・感想・評価

4.3
戦争を題材にした作品は総じて作品性がしっかりしたものが多いが、本作はまた独自の着眼点から戦争の悲惨さと、悲劇の中で生まれた感動の物語を描いてある。ナチスドイツのホロコーストによるユダヤ人迫害が描かれているわけだが、その中で多くのユダヤ人を救った夫婦の話であり、『シンドラーのリスト』と同様に、その功績を称賛すると共に戦争がいかに愚かな行為であるかを知らしめるものになっている。夫妻は動物園を営んでいるのだが、戦争は人間だけでなく罪のない動物の命までをも奪うのだなとやるせなくなる。日本でも動物園の動物達が戦時中に殺された。戦争は百害あって一利なし。ユダヤ人の人々への仕打ちは言葉を失うほど。戦争は人間を変えてしまう。その中で強く、優しさを失わずに生きた人達もいたことを忘れてはいけない。涙なしには観れない作品でした。
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