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花戦さの地球へのレビュー・感想・評価

花戦さ(2017年製作の映画)
3.7
得意の生花で時の権力者をギャフンと言わせた男の物語

主人公(専好)は「けったいな男」である、オタクと表現するのが適切かとも思うが、美しいものを美しいと感じる純粋な男である。

専好は茶道を極める千利休と意気投合する、彼の「わび茶」の世界に共感する。
しかし、金ピカを好む(成金趣味?)時の権力者である秀吉と「わび茶」の利休は対峙する。
結果として利休は秀吉に抹殺される。
そして、ますます暴走する秀吉に専攻は戦いを仕掛ける。
利休の弔い合戦ではなく、秀吉を諫めるための戦さである。

全体的にコミカルな映画であるが、少し暗いトーンを感じました。
「ギャフンと言わせる」限りは、もっと明るくても良かったのではないでしょうか、もっとエンタテイメントに徹して欲しかったと思いました。

生花(華道)をテーマに取り上げながら、固くならずにコミカルなところはお気に入りです。

また、けったいな男を演じる野村萬斎は正にハマリ役だと思いました。
純粋なところ、少し浮世離れいたところ、オタクっぽいところ等々をそれぞれ演じ分けていたように思いました。

豪華キャストと美しい生花を楽しめるところもお奨めです。


鑑賞後1カ月遅れのレビューです。
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